日本、欧州、それに中国やインドなどの新興国も多大な影響を受け、さらに基軸通貨であるドル安から原油高、穀物高などで間接的にサブプライムローン問題の被害を受けている。世界に一大事をもたらしたサブプライムローンとは何か、世界各国の人たちのコメントを含め、検証する。
住宅価格の低下がサブプライムローン問題を生んだ
シティグループが約460億ドル、米メリルリンチが約320億ドルの損失…。毎日のように報じられ、その巨額な損出額に驚かされるが、08年3月末までの欧米の主要金融機関22社が計上したサブプライムローン関連の損失は、2,320億ドル(約24兆円)に達した。日本でも大手銀行6グループの08年3月期決算は前年比4割超の大幅減益見通しで、そのうちサブプライムローン関連の損失が約8,000億円。
これほどまでに世界中に被害をもたらしたサブプライムローンとは何なのだろうか。サブプライムローンは、低所得者の住宅取得を促進するため1980年代に創設された、信用力の低い借り手に対して貸し付けた住宅ローンの総称。このローンの内容は初めの2年程度は低金利で固定しているが、その後に大幅に金利が上昇するといったものである。
米国では03年以降、住宅バブルに突入していた。政策金利1.0%の超低金利とサブプライムローンなどの住宅ローン商品が登場したことで、一般の人たちが投機目的で多額のローンを組んで住宅を購入。その住宅ローンのうち、サブプライムローンは全体の約14%を占め、融資残高は約1兆5,000億ドルにもなっていた。こうした住宅バブルにより、米国の住宅価格は04年春には前年比で2ケタを超える上昇となっていた。
米金融当局はこうしたいきすぎた住宅バブルやインフレを懸念して、1.0%だった政策金利を04年6月から段階的に5.25%まで引き上げた。その金利上昇とサブプライムローンの特徴である2〜3年以降に金利が上昇する仕組みも相まって住宅ローンを支払えなくなった人が続出、その延滞率は13%台にまで上昇した。
すると一転して住宅価格は下落の一途をたどるようになる。借り手は買った住宅を変動金利に移行する前に売り、値上がり益を得ようと考えていたが、買い手はつかず、さらなる延滞者を生むことになったのだ。
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